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参ります - Notebook

過去ログ 2011年

2012/11/9

パーカッションとは運悪くスケジュールが合わなくてまだ一般の公演としては出来ていませんが、ご依頼を受けての訪問演奏では一度実行しました。やはり豊かな可能性を感じます。他にも箏やサックス、アコーディオンなど組んでみたい相手はたくさんあり、年が明けたら順次形にしていきたいと思います。

さしあたり大きなチャレンジは、リコーダーの大作綾さんと組んでの公演です。4ジャンルつまみぐいのアラカルトで、編曲譜は全部書き下ろしで50ページ前後になりました。それぞれのジャンルにアプローチしていく過程で発見が多く、やりがいがありました。ドラムやベースのパートを受け持つ手法も日進月歩です。

チャレンジしているのは私だけではありません。ここ数年の根津要さんの努力によって、モダンチェロでガンバ曲を弾く方法が編み出され、10/19-20に行いました越友楽道の公演がその本格的なお披露目になりました。バロック期にはガンバ曲の傑作が数多く書かれており、新たな宝庫の扉が開けた思いです。

2012/9/14

追加公演まで含めたひと夏の大冒険が終わり、いよいよ秋がやってきます。明後日の新潟古楽フェスティバルが第一弾ですが、その後年末までの企画もおおむね形になりました。コンディションに気をつけながら、このシーズンも実りの多いものにしたいと思います。

この秋冬にチャレンジしたいことの一つは、旋律楽器やパーカッションと組んでの限定解除ものです。ジャズやロックで重要な役割を果たすドラムパートをもっぱらチェンバロの左手が(ベース兼で)代替しているのですが、もう少し手数があると楽な感はあり、そこで編み出した2台チェンバロの左手2本でまかなう方式は、ここまでの研究でかなり安定しました。

ただ、チェンバロを1台しか使えない状況は今後も多いと思われ、また、たとえばヴォーカルをリコーダーに、ドラムをパーカッションに外注(?)できれば、チェンバロは(ともに撥弦楽器である)ギターとベースに専念できて、色々なことが出来そうな予感があります。

2012/7/11

前述のようにこの春夏は2台チェンバロ祭りの様相を呈しており、のべ6人の方とそれぞれ2台で弾いてきました(orこのさき弾きます)。奏者の組み合わせごとにテイストが変わって本当に面白いです。

締めくくりになる7月22日の演奏会の合わせをこのところ進めているのですが、その際の共演の飯田万里子さんとは、複雑なバッハを弾いても構造がクリアに見えています。これまで一緒に修羅場をくぐってきた結果として、相手と呼吸を合わせるための負荷が大きく下がって、浮いた分の脳内メモリを曲の把握に割り当てることができているのでしょう。

この演奏会は昨年7月に行ったチェンバロ限定解除の第二弾でもあり、今回は2台チェンバロでの可能性を追究しています(たとえば1台の左手1本では不可能だったツーバスのドラムも、2台で左手が2本あれば大丈夫!) そうした冒険を行えるのも、積み重ねてきたコンビネーションあってこそです。

2012/6/10

6月の大半はバロックモードに戻っています。バロックの本番が続くためが大きいのですが、隣県長野の古楽器の方々と行き来したりもありまして。長野の古楽奏者はどちらかというと弦が多く鍵盤が少ないそうで、ちょうど新潟と逆ですから、相互補完する形で有益な交流を生み出していけるのではと思っています。いずれにせよ私も(将棋の藤井九段が言うところの)鰻屋みたいなものですから、バロックが一番すんなり弾けるのは事実です。

一方、チェンバロのために書き下ろされる現代音楽の初演を今度させていただくことになりそうで、先日その作曲家の方が遠路訪ねて来られました。どんな曲が出来上がってくるか分かりませんが、力を溜めて待ちかまえています。

2012/5/15

5/5に開かれた第二回新潟クラシックストリートでは、ヴァイスによるリュートのための作品でプログラムを組みました。弦をはじくというチェンバロの原点を身体で改めて感じたことで、随分色々なものが見えた気がします。冒頭に弾いたプレリュードとフーガの録音を上げておきます。

表示されているのは、弦に対する指の押さえ位置で記譜されるリュート独特の楽譜です。リュートを弾けない私にはこのままでは読めなくて、実際は五線譜に書き下ろした上、チェンバロの特性に合わせて若干編曲して演奏しています。こうしたタブラチュアのリュート曲を弾くのは、昨年6月の演奏会でフランスのヴィゼの組曲を弾いて以来。一度試みて道筋をつけてあったことで、今回まとまった分量弾くことができました。

時代的鎖国を解いて一年が経ち、弾き方や音楽の把握もかなり身体の中で整理がついてきたようで、バロックのアンサンブルで少ないエネルギーを精密に当てる一方、バンドスコアやドラムの叩き方を勉強してヘヴィメタル(こんなバンドの)を2台チェンバロに編曲したり、時代の往還が以前より楽になりました。

2012/4/1

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主催する公演ではしばしばチラシを自分でデザインしていまして、企画の精神が形になったようなチラシを目指しています。とはいえ専門外の作業ではあり、安定した方法論を修得していませんから、天降って来てくれれば一発でも、そこに至るまで片手間にいじいじとやっている時間が長かったりします。

それにしても、今年の春夏は2台チェンバロ祭りになりそうです。1台で弾くのに比べ(文字通り)手数が増えることで広がる領域は大きく、また同じ楽器ですから同じ言語で喋っていて、密な"手談"を楽しめます。アンサンブル好きにはたまりません。

2012/2/27

向こう半年の演奏予定を記載しました。もういくつか日程調整中のものがありますが、それら含めまして追って詳細を入れていきます。

3月20日の3台チェンバロ演奏会は、チェンバロ/クラヴィコードの製作家である高橋靖志さんの企画によるものですが、個性の異なる3人のチェンバリストの合わせ技はまさに空前絶後で、凄まじいことになっています。

また、2台曲や3台曲がてんこもりな中、各々1台ずつでも弾くのですが、私はジャズピアニストのキース・ジャレットが書いたチェンバロ曲(というのがあるのです)の予定。私が長年使っているチェンバロは上記高橋靖志さんの師匠である高橋辰郎さんの作で(同じ高橋ですが親戚ではないそうです)、姉弟子の水澤詩子さんから譲り受けたものなのですが、キースは平均律2巻やゴルトベルクをレコーディングした際に、高橋辰郎さん製作のチェンバロを使っているのです。縁というのはあるものだなあと感じます。

2012/1/15

年末年始はスピネット持参で色々なジャンルの演奏者の方々のところに遊びに行きました。限定解除ものは現段階やるだけやったからしばらくいいかな、とも思えていたのですが、こうして「ネイティヴスピーカー」の音や話に接すると新たな手応えがあって、これでまた先に進めそうです。

楽器の可能性の発見、未知の音楽に出会う喜び。こうした演奏者の本能に衝き動かされてやっている面がある一方で、猫がネズミを捕ってきて飼い主に見せたときのように、かえって悲鳴を上げられてしまうケースもあるはずで、その辺の見極めには常に気を配っていきたいと思います。

ニーバーの祈り

神よ、
変えられない事柄を受け入れる落ち着きを、
変えるべき事柄を変える勇気を、
そしてこの両者を見分ける智慧を、
与えたまえ。

Last modified:2012/11/09 13:49:50
Keyword(s):[雑記]
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